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今日は美しい美しい夢の世界を堪能してきました。
宝塚歌劇団の公演です。
宝塚の良さを多くの人はさまざまな言葉を駆使して表現してきました。
それらはすべて納得できるのですが、何かが言い足りないような…けれどそれが何かわからない。
もどかしくも歯がゆくも…けれど私も上手く表現できません。

ひとつだけ言えるとしたら
「人としての最上の美徳を理想形で表現しうるところ」でしょうか。
…う〜ん…まだ何かが違う…。
掴めそうで掴めない永遠の美と憧れの世界…。
それが私の宝塚です。

宝塚は大変にシビアです。
美貌や容姿や才能に溢れていても、どんなに血が滲むような努力を積み重ねていても、簡単にはトップスターにはなれません。
けれど、彼女たちは決して腐らずに常に美しい姿で観客の前に立ち続けるのです。
きっと悔しくて辛くて泣き明かした夜もあるでしょう。
けれど、一度たりとも醜い貌や見苦しい姿を見せることなく、観客に美しい夢物語を見させてくれるのです。

…観るひとをたったひと時でも酔わせる美しい夢の世界を…。

私もそんな世界のほんの一粒でも…ほんの一雫でも描くことができたら…。
そんな風に思わせてくれる永遠の憧れの存在です。

「清く正しく美しく」
宝塚歌劇団の創始者 小林一三先生のお言葉です。
この稀有に尊い大好きな言葉を胸に、これからもこつこつと愛情を込めて私なりの美しい作品を描いてゆきたいと思います。


雪 碧子

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