この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
桜の季節が巡っても
第11章 逡巡の春
もうひとりの彼にも、思えばずっとほったらかしにされてきた。
それこそ、一カ月や二カ月の比ではないくらいに。
『今度は先生が私を追いかけて来ればいい』
こちらも同じ日だったから、一カ月はとうに経っている。
でも当然-なんの反応もない。
遥か遠くにいるから、そもそもそう簡単に帰って来れるわけもないだろうけど。
連絡すら-ない。
私のメルアドは知ってるはず。
知っていた-今となってはもう過去形だろうか。
とっくに消去されているのかもしれない。
追ってもらえなければ、それで終わりの関係だ。
最初から友達でも、ましてや恋人でもない。
たったの一年、大学の先生と学生の間柄だっただけ。
しかもあの夏の日に、とっくにさよならしてる-。
それこそ、一カ月や二カ月の比ではないくらいに。
『今度は先生が私を追いかけて来ればいい』
こちらも同じ日だったから、一カ月はとうに経っている。
でも当然-なんの反応もない。
遥か遠くにいるから、そもそもそう簡単に帰って来れるわけもないだろうけど。
連絡すら-ない。
私のメルアドは知ってるはず。
知っていた-今となってはもう過去形だろうか。
とっくに消去されているのかもしれない。
追ってもらえなければ、それで終わりの関係だ。
最初から友達でも、ましてや恋人でもない。
たったの一年、大学の先生と学生の間柄だっただけ。
しかもあの夏の日に、とっくにさよならしてる-。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


