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第15章 蜜夜の春

こんなにも自分の気持ちを、身体を、大きく揺さぶってくる彼女。
ああ、もうどうしてやればいい？－秀王が湧き上がる思いに対峙していれば、泉夏は拍車をかけるそれを放った。
「もっと…して」
－先生？
いじけてしまっていた事など、最早どうでも良かった。
『しらない』なんて言えない。
知らなくなんてなかった。
恥じらいなく、泉夏は更なる淫らな戯れを要求した。
自分をその気にさせるこれ以上の言葉が、この世に存在するだろうか。
扇情的な仕草でねだられて、秀王の身体の中心は何倍もの熱を帯びる。
「…頼まれなくても」
－最初からそうするつもりだ。
甘ったるくせがむ泉夏の唇を、秀王は有無を言わさず塞いだ。