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eyes to me~ 私を見て
第36章 silent wolfが牙を剥く

「俺が何だってえ?」
「ひっ……ま、真理ぐん……っ
こ、この度は……ご愁傷ざまで……ひっぐ」
「傷を抉るんじゃねえよ――っ」
真理は顔を歪め、三広の首を絞めた。
「み……みっちゃん……ありがとう」
美名は涙を拭う。
「うえ――っ……美名ちゃん……綾ちゃんっ……よがっだ……
ああ……綾ぢゃんを……びめぢゃ……よ、よろじぐ……うえええ」
「おい……鼻水と鼻血がまじってるぞ」
綾波が顔をしかめてティッシュを箱ごと渡すと、三広は盛大な音を立て鼻をかんで泣きながら言う。
「ぐえっ……ふ……どにがく……曲を……作らな……ぎゃ」
美名は、いつの間にか身体の震えが収まっているのに気づく。
「うん……皆、ありがとう……素敵な曲を作ろうね!」
「お――!」
皆は拳を突き出し、気合いを入れた。

