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eyes to me~ 私を見て
第23章 恋情にのたうつ獣
「祐樹には、ここに来る事は言ってあるのか?」
「はい……この間のお礼もあるし、西君も、亮介君と三広君が居るならいいよって……」

 ――そうなのだ。
 この間俺が家を空けて帰らなかったのは、祐樹の所に泊まったからだ。
 些細な事で二人は仲違いして、感情的になったほなみが俺に連絡して来た。
 夫婦喧嘩に関わりたくなかったが、妊娠中の不安定な時に心が乱されたら身体に障る。
 電話で泣きじゃくる声に、じっとしていられなかったのだ。
 それに家庭が不穏になれば、祐樹の精神状態も悪くなる。
 そういう事が音楽活動にダイレクトに現れてしまうのが祐樹なのだ。
 俺からすれば、プロ失格だと説教したくなるが。
 マージャーとして、放って置くわけにいかなかった。

 ……いや、それは言い訳だ。
 俺は単に、ほなみが心配で会いたかったのだ……

 だが、その留守中に美名は庵原翔大に迫られ、綾波はその行動を死ぬほど後悔する事になったのだが。





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