この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第52章 サプライズパーティー

「――おい」
美名は、低い声で何回か呼び掛けられ、やっと正気に戻る。
綾波が呆れた様に見ていた。
「一人で百面相する趣味がお前にはあるのか」
「えっ!?」
美名は思わず頬を押さえた。
「話は終わった。後は出来上がりを待つだけだ……さあ、帰るぞ」
美名の肩を抱くと、店員に会釈をする。
「ありがとうごさいました」
店員は、二人が車に乗り込み走り出すまで礼をして見送った。
綾波は肩を抱いたまま、美名を見つめている。
恥ずかしくて目を逸らすと、顎を掴まれて正面を向かされた。
「気に入らないのか?」
「ち、違うよ!凄く嬉しい……」
「そうか……良かった」
頭をクシャリとされ、こそばゆさが心地よい。

