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例えば、こんな...
第6章 バレンタイン企画
柔く、強く、両手で寄せるように揉んで深くなった谷間に、柔らかな丸みに舌を這わせた。そこここにわざと濡れた音を立ててキスをする。
「欲しくなったら、言って?」
「んぅっ……さ、さいと、さ」
「拓真」
訂正を促しキュッと強く吸い込むと
「あっ……たったくま、さ」
真純が身体を震わせた。

未だ睦時だけ、それも促さなければ名前を呼ぼうとしない。恥ずかしいとか緊張するとか言い訳していたが、それが却(かえ)って真純自身のスイッチになってる事に気付いていないに違いない。

見上げた先で俺を見つめるその瞳に灯った情欲の焔……
甘く香り、じわじわと体温を上げていく身体。
望み通りの反応を見せる真純に口角が上がる。

エッロ……

「あっ……んんっ……」
派手に散らす赤い華。どんなに付けてもいずれは消えてしまうソレ。朝方、珍しく先に目覚めた真純が嬉しそうに指でなぞっている事に気が付いた。しばらく寝た振りをしたまま眺めていたが、込み上げる愛しさに我慢出来ずに組み敷いたのはつい先日。
羞恥に瞬く間に全身を朱に染めあげていく様は本当に可愛いかった。思い出すと口が緩む。
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