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一夜草~ひとよぐさ~【華鏡(はなかがみ)】
第4章 嵐の夜
「何をしたの?」
 不安を宿した瞳で問いかけると、時繁が笑った。
「指を挿れたんだ」
「指? そんなものを挿れたの?」
「指よりもっと大きなものを挿れるんだよ」
 判るようで判らないことを言われ、楓はますます不安になり眼を潤ませた。 
 時繁が笑いを含んだ声で言う。
「それよりも、初めて逢ったときより痩せたんじゃないか?」
「そうかしら」
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