この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
人妻コレクション~他人に抱かれる妻たち
第27章 春奈〜夫に依頼されたデート

「あら、あなた、どうしたの?」
港を望める丘の頂上付近に、先月オープンしたばかりのカフェ。
白を基調としたオープンテラスには、夏を感じさせる5月の陽光が溢れかえっている。
歯科助手として働く人妻、春奈。
仕事が休みの今日、春奈は前から気になっていたこのカフェに一人でやってきた。
細身のスタイル、サングラス姿でテラス席で抹茶スムージーを楽しむ外見からは、今年40歳という年齢は全く感じられない。
「春奈、今日は仕事休みだよね」
電話の向こうから、いつもと変わらない夫の声が聞こえてくる。
5歳年上の夫、豊と結婚してもうすぐ7年。
春奈が生まれ育った九州のこの街で働いていた豊。
関東出身の豊は一人暮らしをしていたが、40歳を前に通い始めた歯医者で春奈と出会った。
子供には恵まれていないが、二人は結婚当時の親密さを維持したままここまでの生活を歩んできた。
「そうよ。今日は久しぶりに観光客気分で楽しんでるの」
「天気いいのかい?」
「ふふふ、 思わずサングラスを持って来ちゃった」
「すっかり夏気分ってわけか。東京は朝から雨だぜ、今日は」
半年前、夫の東京転勤が決まったとき、春奈は一緒に行くことをもちろん考えた。
だが、夫の東京での勤務は1年限定ということだった。
北関東での新しいプロジェクトに関わるとのことで、それが一段落したらまた九州に戻ってくるらしい。
「春奈は残った方がいいんじゃないかな。1年でもお母さんは寂しがるよ」
既に父を亡くした春奈だったが、70代後半になる母親はまだ健在である。
同じ街で、兄の家族と同居する母親だが、娘である春奈を頼る場面も多かった。
「そうなのよね・・・」
結局、春奈はこの街に残り、夫の帰りを1年待つことを選んだ。
夫に会えない寂しさを感じながら、一人暮らしをする40歳の人妻、春奈。
もうすぐ半年となるそんな生活に、彼女はようやく慣れて来た。
「それで、どうしたの?」
たっぷりと冷えた濃厚な抹茶を楽しみながら、春奈は夫にそう訊いた。
「実は頼みがあってね、今日は」
夫の声からは、妻を驚かそうとするような気配が何となく伝わってくる。
「ふーん、何かしら」
「ある男性とデートして欲しいんだ」
「は?」
人妻は言葉に詰まりながらも、夫の突然の提案にどこか刺激されたように笑みを浮かべた。
港を望める丘の頂上付近に、先月オープンしたばかりのカフェ。
白を基調としたオープンテラスには、夏を感じさせる5月の陽光が溢れかえっている。
歯科助手として働く人妻、春奈。
仕事が休みの今日、春奈は前から気になっていたこのカフェに一人でやってきた。
細身のスタイル、サングラス姿でテラス席で抹茶スムージーを楽しむ外見からは、今年40歳という年齢は全く感じられない。
「春奈、今日は仕事休みだよね」
電話の向こうから、いつもと変わらない夫の声が聞こえてくる。
5歳年上の夫、豊と結婚してもうすぐ7年。
春奈が生まれ育った九州のこの街で働いていた豊。
関東出身の豊は一人暮らしをしていたが、40歳を前に通い始めた歯医者で春奈と出会った。
子供には恵まれていないが、二人は結婚当時の親密さを維持したままここまでの生活を歩んできた。
「そうよ。今日は久しぶりに観光客気分で楽しんでるの」
「天気いいのかい?」
「ふふふ、 思わずサングラスを持って来ちゃった」
「すっかり夏気分ってわけか。東京は朝から雨だぜ、今日は」
半年前、夫の東京転勤が決まったとき、春奈は一緒に行くことをもちろん考えた。
だが、夫の東京での勤務は1年限定ということだった。
北関東での新しいプロジェクトに関わるとのことで、それが一段落したらまた九州に戻ってくるらしい。
「春奈は残った方がいいんじゃないかな。1年でもお母さんは寂しがるよ」
既に父を亡くした春奈だったが、70代後半になる母親はまだ健在である。
同じ街で、兄の家族と同居する母親だが、娘である春奈を頼る場面も多かった。
「そうなのよね・・・」
結局、春奈はこの街に残り、夫の帰りを1年待つことを選んだ。
夫に会えない寂しさを感じながら、一人暮らしをする40歳の人妻、春奈。
もうすぐ半年となるそんな生活に、彼女はようやく慣れて来た。
「それで、どうしたの?」
たっぷりと冷えた濃厚な抹茶を楽しみながら、春奈は夫にそう訊いた。
「実は頼みがあってね、今日は」
夫の声からは、妻を驚かそうとするような気配が何となく伝わってくる。
「ふーん、何かしら」
「ある男性とデートして欲しいんだ」
「は?」
人妻は言葉に詰まりながらも、夫の突然の提案にどこか刺激されたように笑みを浮かべた。

