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恋セヨ乙女
第19章 新しい季節
「水くせー、もっと早く紹介しろよ」


大地と大友くん、そして私は今、リビングでお酒を開けている。
大友くんはとてもフレンドリーな人で私にもよく話しかけてくれる。


「こいつ地元にいるし機会なかっただけ」


「大地彼女いるいるって割りに気配もないし話もしないからエアー彼女じゃないかって持ちきりだったんだぜ」


「アハハ、私いないことになってたの?」


「又はうまく行ってなくて自然消滅に向かってる?
」


「……そうなんだ」


チラッと大地を見ると大地はバツが悪そうに視線を反らす。


「別にわざと隠してたとかじゃねーよ。ホント話す機会がなかっただけで」


「でもなー、俺もっと早く真優ちゃんに会いたかった」


大友くんが私の手をギュッと握った。


「………大友、もっと飲むか?」


「おおっ!サンキュー」


大地が大友くんにビールを渡す。


「あ、おつまみ。何か作ろうか?」


「いいよ冷蔵庫にあるチーズでも出せば」


「俺真優ちゃんの手料理食いたいー」


「……だって」


「…………」


立ち上がってキッチンに向かうと大地と大友くんの会話が聞こえる。


「真優ちゃんマジ可愛いマジ俺のタイプ」


「おまえのタイプでどうすんだよ」


「でも沙映子の読みハズレだな」


「はぁ?」


「いやだからさ、おまえとエア彼女がうまくいってないー…っての」


「バカじゃねーの、普通だって」


「……普通、なー…」


………また沙映子。
サークルの仲間なんだろうか。
妙に気になるその名前に気を取られていると、


「痛!」


包丁で指を切ってしまった。


「どうした!?」


「指切っちゃった」


「バカ!見せてみろ」


ジワッと血が滲むけど傷は浅い。


「血出てるじゃねーか」


「うん、でも深く切ってないから平気だよ」


「そういう過信がよくねーんだよ!」


大地はテキパキと私の傷を洗い消毒して絆創膏を貼ってくれる。


「大した器量でもねーのがキズモノになったら嫁の貰い手もなくなるだろ」


「うう…」


「……そこは“大地が貰ってくれるから平気だもん”って言うとこだろ」


「ええっ!?」


「何だよその驚きは」


コツンとおでこを叩かれ急に恥ずかしい。













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