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智恵の輪
第2章 阿吽の呼吸
「智恵さんに、こんな大胆な一面があったんですね…」
その声に責める響きはなかった。
智恵の肩から、ゆっくりと力が抜けていく。和真の膝から降りようとはせず、首へ回した腕も解かない。ただ安心したように、彼の肩へ顔を預けていた。
「うん…」と智恵は答えた。
和真は智恵の腰に添えた両手へ力を込め、ゆっくりと抱き寄せた。
「ハッ…」
智恵は慌てて顔を上げ、短い吐息を漏らした。
二人の額が触れ合う。互いに薄く目を開けたまま、近い距離で見つめ合っていた。
「今夜はエンドレスです…いっぱい話しましょう…」
和真の声を聞いた智恵は、再び吐息を漏らした。返事の代わりに、彼の唇へ何度もキスを重ねていった。
二人は仕事で言葉を交わすうちに、相手が話す時と、自分が応える時を自然に見分けるようになっていた。その呼吸は、唇を重ねても変わらなかった。
智恵が唇に触れれば、和真も同じように返す。どちらかが舌を触れさせれば、もう一方もそれを受け入れた。言葉がなくても、互いが次に望むことは伝わっていた。
智恵の腰に添えられていた和真の片手が、カーディガンの内側へ入った。ワンピース越しに背中をたどり、指先がファスナーに触れる。和真の手が一度止まっても、智恵は唇を離さなかった。
ファスナーがゆっくりと下ろされていく。
「ァッ…」
智恵の唇が離れ、熱い吐息が漏れた。首を後ろへ反らすと、緩んだ黒い生地が肩からずれていく。智恵は和真の膝の上で、細い腰を小さくくねらせていた。
智恵は反らしていた首を戻し、和真を見つめた。
首に回していた両手をゆっくりと下ろし、紺色のネクタイへ伸ばす。結び目に指をかけ、形を崩すように少しずつ緩めていった。
その声に責める響きはなかった。
智恵の肩から、ゆっくりと力が抜けていく。和真の膝から降りようとはせず、首へ回した腕も解かない。ただ安心したように、彼の肩へ顔を預けていた。
「うん…」と智恵は答えた。
和真は智恵の腰に添えた両手へ力を込め、ゆっくりと抱き寄せた。
「ハッ…」
智恵は慌てて顔を上げ、短い吐息を漏らした。
二人の額が触れ合う。互いに薄く目を開けたまま、近い距離で見つめ合っていた。
「今夜はエンドレスです…いっぱい話しましょう…」
和真の声を聞いた智恵は、再び吐息を漏らした。返事の代わりに、彼の唇へ何度もキスを重ねていった。
二人は仕事で言葉を交わすうちに、相手が話す時と、自分が応える時を自然に見分けるようになっていた。その呼吸は、唇を重ねても変わらなかった。
智恵が唇に触れれば、和真も同じように返す。どちらかが舌を触れさせれば、もう一方もそれを受け入れた。言葉がなくても、互いが次に望むことは伝わっていた。
智恵の腰に添えられていた和真の片手が、カーディガンの内側へ入った。ワンピース越しに背中をたどり、指先がファスナーに触れる。和真の手が一度止まっても、智恵は唇を離さなかった。
ファスナーがゆっくりと下ろされていく。
「ァッ…」
智恵の唇が離れ、熱い吐息が漏れた。首を後ろへ反らすと、緩んだ黒い生地が肩からずれていく。智恵は和真の膝の上で、細い腰を小さくくねらせていた。
智恵は反らしていた首を戻し、和真を見つめた。
首に回していた両手をゆっくりと下ろし、紺色のネクタイへ伸ばす。結び目に指をかけ、形を崩すように少しずつ緩めていった。

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