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素敵な笑顔
第8章 詩 記憶:修学旅行
紗絵と過ごした高校三年間は、
お菓子の家だった。
甘い夢を貪って、調子に乗って食べ過ぎて、
虫歯、あるいは糖尿病に罹かったように、
あたしは痛い目をみることになる。
二年生のときに修学旅行があった。
十二月の寒い時期で場所は京都。
班分けは、二年生のときは紗絵と別々のクラスだったけど、
あたしは紗絵がいないならどこでもいいって思っていたし、
紗絵はそのときの仲良しグループが五人で、
部屋の定員的にひとりあぶれることになってしまって、
じゃあ私がってことで手を挙げたらしい。
結果、あぶれもののグループで、
あたしは紗絵と同じ班になることができた。
残りのふたりは目立たない静かな感じの子たちだったけど、
紗絵がいればあとは誰でもよかった。
作戦勝ちだって思っていたら、
作戦勝ちだねって紗絵に言われて、
あたしはこのときはっきりと、紗絵を愛してるって思った。
旅行のあいだ、ずっと紗絵と一緒にいられた。
紗絵と知らない街を歩いていると、
紗絵の存在感だけ際立っていることに気づかされる。
紗絵にだけ色がついているような。
他のひとは、同級生たちも全員、
名前の必要もないただの通行人ABC~、だった。

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