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東北バスツアー、私たちは見てしまった
第2章 土湯温泉のM旅館
雪乃さんの態度は次第に大胆になっていきます。邦夫くんは激しく動揺しているようでしたが、彼女の攻勢には抗えません。
雪乃さんの手が邦夫くんの体の下へと伸びていきました。邦夫くんは抵抗しようとしていましたが、ギュッと抱き寄せられてしまいました。

ガラス越しに見える二人の影が、より密に重なり合いました。邦夫くんの息遣いが荒くなり、「はあ、はあ」という苦しそうな声が微かに聞こえてきます。
その時でした、「あっ!」という呻きが聞こえ、湯の中に白い筋が広がるのが、はっきりと見えました。湯の中で射精してしまったのです。

「ゴクッ」と夫が唾を飲み込む音が聞こえました。

邦夫くんは放心状態。その邦夫くんに雪乃さんは抱きつき、今度はしっかりと唇を重ねます。チュッ、チュッという音が、静かな夜に響きました。

私の顔は火照り、夫の手のひらには汗がにじんでいます。そして、二人が出てくる気配に、私は夫と共に慌てて脱衣所の隅に身を潜め、浴室から出てくる二人を見つめていました。

邦夫くんはすっかりのぼせ上がった様子で、雪乃さんは肌が桜色に染まり、濡れた髪をまとめながら下着を抱え、浴衣だけを羽織って脱衣所を出て行きました。

常識では考えられない光景ですが、その場の勢いというものなのでしょう。見ている私の方が胸を高鳴らせてしまいました。もちろん、夫と二人で、彼らに気付かれないようについていきました。

暗い廊下を、身を寄せ合いながら歩く二人はそのまま雪乃さんの部屋へと入っていきました。夫は「もうやめておこう」と袖を引っ張りましたが、ここまで来て引き返すわけにはいきません。

私は夫の言葉を無視し、部屋へと忍び込みました。「気が付かれるぞ」という夫の声も耳に入りません。音を立てないよう襖をほんの少し開け、中を覗き込みました。

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