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白いスニーカー
第1章 白いスニーカー
 今日も彼女は俺の座席の前に立った。彼女の制服は夏服に変わっていた。

(衣替えか……)

 スカートが短くなっていて、スラッとした白い脚が見えてドキッとした。

(違う、やましい気持ちはない……)

 俺はロリコンじゃない。男というものは、自然とそういうところに目がいってしまうものなんだ、と心の中で言い訳をして目を閉じた。

 その後、彼女は姿を現さなかった。もしかして脚をジッと見てしまったのがバレてしまったのだろうか? こんなスケベな男の前にはもう立ちたくないと思って、車両を替えたのだろうか?

 四月からずっと一緒だった。言葉を交わしたこともないし、顔を合わせたこともない。俺がずっと見ていたのは、彼女の白いスニーカーだった。

 きっと今頃は友達もできて、彼氏もできて、青春を送っているのだろう……そう思っていた。

 だけど電車の中でヒソヒソと話す学生たちの声を聞いて頭の中が真っ白になった。



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