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あなたの一番になりたいのに
第2章 【誰よりも愛しているのに】





ノックして入った瞬間、襲われちゃうのかな、
と思っていたら……
カンナさんは席で忙しそうに仕事していた



「香月さんコレ」と会社では名字呼び
当たり前だけどちょっとスカシを食らった気分
たくさん書類を渡され
今週中までにまとめておくよう指示された
「宜しく!」とだけ



「は、はい!」と慌てて踵を返す
あれ?バカ、何を期待してたの
ドアの付近でその書類がすり抜けて落としてしまう
しゃがんで拾っていると手伝ってくれる手が…



「すみません」



お互いしゃがんだままの壁ドンならぬドアドン……
カンナさんは仕事モードなのに合わせる顔ないよ



「もしかしたら皆に質問攻めされてる頃かな、と思って呼び出したんだけど違った?」


「え……その通り、です」


「思ってる以上にミオ、顔に出てる」


「ご、ごめんなさ…っ」



顔を上げたらキスで塞がれちゃうんだもん
キュンとしない方が無理
欲しい時に与えてくれる



「どうせこの後も冷やかされるんだろうけど、私にだけ見せてくれてた顔、皆に見せちゃダメ」


「え?見せてましたか?」


「無自覚が一番困る…」


「ごめんなさい、気を付けます」


「一旦トイレで顔直してから席に戻って」



え…?
意味を理解する前に再び重なる唇
少しだけ舌を絡めて離れる
意地悪、こんな顔にさせてるの誰?
ダメだ、気合い入れ直さなきゃ…!!
そそくさと社長室を後にしてトイレにダッシュ
鏡に映る自分を見てようやくわかった
なんて顔してるの、私……
完全に恋してる顔じゃん……ヤバいでしょ



この先が思いやられるぞ、私…!!



よし、とトイレから出て来たところで誰かと
ぶつかりそうになった



「わわ、すみません…」



結局ぶつかり支えてもらう形に……
顔を上げるとお互いに「あっ…!?」



「やっぱりこの会社の方だったんですね」と
爽やかな笑顔を向けられる
そう、この人は前にカフェでお水を零していた人
ヤバ、近い…と少し離れる







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