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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第106章 裏切りの重奏
ベッドであれほど激しく二回も出したというのに、時雨崎の男性器は、ベッドから立ち上がった時点で既に熱を帯びてパンパンに固く勃起し、上を向いて猛り狂っていたのだ。二十歳の、底知れない圧倒的な若さの性欲が、そこに体現されていた。
「もう……嘘でしょう? まだそんなに元気なんて……」
澪は思わず一歩後退り、濡れた髪を押さえながら首を振った。
「もうだめよ、律弥くん。私、本当に疲れちゃったし、これ以上は……」
「すみません、澪さん……。でも、ベッドから出たときから、もう頭の中が澪さんのことでいっぱいで、どうしても抑えられなくて……」
時雨崎は申し訳なさそうな、けれど熱情を孕んだ瞳で澪を見つめ、濡れた床を一歩ずつ踏み出してきた。澪が止める間もなく、彼は正面から澪の瑞々しい身体を強く抱きしめた。温水に濡れた二人の素肌がぴったりと隙間なく密着し、逃げ場をなくすようにして、時雨崎の固く熱い塊が、澪の下腹部へと容赦なく押し当てられた。
その頃、オフィスにいる雄一は、時間が気になって仕方がなかった。デスクに向かっていても手元はおぼつかず、何度も何度も時計に目をやってしまう。
(十一時か……。まだ鬼頭さんは現れない。やっぱり、まだ澪と一緒なんだ……。今もあの男に……)
暗い想像が頭を離れず、雄一は狂いそうなほどの苦悩に押し潰されそうになっていた。
すると、十一時半になってようやく鬼頭が会社に姿を現した。鬼頭としても、社長として今日中に処理しなければならない重要な仕事があり、これ以上出社を遅らせるわけにはいかなかったのだ。それに、いくらなんでも、これだけの時間が経っていれば、もう時雨崎も澪を解放して帰路につかせているだろうと踏んでの出社でもあった。
鬼頭はオフィスに入ると、青ざめた顔で自分を凝視する雄一の視線に気づきながらも、何事もなかったかのような、平然とした涼しい表情を見せた。その傲慢とも言える態度が、雄一には堪らなく悔しく、己の無力さを呪うしかなかった。
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