この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第104章 ほだされた情愛
「……澪さん」
耳元で、律弥が熱を帯びた声で低く呟く。その声には、先ほどまでの怯えや気まずさはなく、一人の男としての強い熱情が宿っていた。
「……律弥くん」
澪もまた、彼の背中に細い腕を回しながら、その名を愛おしそうに呼んだ。身内のような親しみと、男としての力強さが混ざり合った彼の胸に抱かれながら、彼女の身体からは完全に力が抜けていた。
強く抱きしめられながら、澪の胸には今まで味わったことのない、奇妙な高鳴りが押し寄せていた。 これまでも、悪辣な男たちの巧妙な罠や執拗な攻め苦によって、肉体の快感だけに支配され、抗えずに男を求めてしまう瞬間はあった。しかし、それはどこまでも暴力的な快楽に引きずり込まれた結果に過ぎなかった。
だが、今この瞬間に感じているものは、それらとは根本的に違っていた。 彼の純朴な生い立ちを知り、自分のために流してくれた涙に触れ、完全に心がほだされてしまっていた。肉体の衝動に屈したのではなく、澪自身の意志として、心からこの男を愛おしいと感じ、自らの意思で男を求めている――そんな風に心が通じ合った状態で他者を求めるのは、長い人生の中でも、夫である雄一以外では初めてのことだった。かつて愛した夫以外の男に、これほど自発的に心を委ね、抱かれたいと願う自分に驚きつつも、その心地よい背徳感と温かさに、澪の身体は歓びで震えていた。
抱きしめる腕の力がさらに強まると、律弥はゆっくりと身体を離し、澪の顔をじっと見つめた。彼の濡れた瞳が、まっすぐに澪の唇へと向けられる。それは言葉にせずとも、彼女のすべてを求める合図だった。
「いい、ですか……?」
息が触れ合うほどの距離で、律弥が掠れた声で強請る。澪はほんの一瞬だけ、理性の残滓で躊躇いを見せた。しかし、夫以外の男に自ら求めてしまうほどの情動に、もう抗うことはできなかった。澪は静かに長い睫毛を伏せ、そっと目を閉じることで、彼への拒絶をすべて消し去り、口づけを許した。
重なり合った唇は、初めは互いの体温を確かめ合うような、驚くほど優しく、繊細なものだった。律弥は宝物を扱うかのように、澪の薄い唇をそっと食む。
耳元で、律弥が熱を帯びた声で低く呟く。その声には、先ほどまでの怯えや気まずさはなく、一人の男としての強い熱情が宿っていた。
「……律弥くん」
澪もまた、彼の背中に細い腕を回しながら、その名を愛おしそうに呼んだ。身内のような親しみと、男としての力強さが混ざり合った彼の胸に抱かれながら、彼女の身体からは完全に力が抜けていた。
強く抱きしめられながら、澪の胸には今まで味わったことのない、奇妙な高鳴りが押し寄せていた。 これまでも、悪辣な男たちの巧妙な罠や執拗な攻め苦によって、肉体の快感だけに支配され、抗えずに男を求めてしまう瞬間はあった。しかし、それはどこまでも暴力的な快楽に引きずり込まれた結果に過ぎなかった。
だが、今この瞬間に感じているものは、それらとは根本的に違っていた。 彼の純朴な生い立ちを知り、自分のために流してくれた涙に触れ、完全に心がほだされてしまっていた。肉体の衝動に屈したのではなく、澪自身の意志として、心からこの男を愛おしいと感じ、自らの意思で男を求めている――そんな風に心が通じ合った状態で他者を求めるのは、長い人生の中でも、夫である雄一以外では初めてのことだった。かつて愛した夫以外の男に、これほど自発的に心を委ね、抱かれたいと願う自分に驚きつつも、その心地よい背徳感と温かさに、澪の身体は歓びで震えていた。
抱きしめる腕の力がさらに強まると、律弥はゆっくりと身体を離し、澪の顔をじっと見つめた。彼の濡れた瞳が、まっすぐに澪の唇へと向けられる。それは言葉にせずとも、彼女のすべてを求める合図だった。
「いい、ですか……?」
息が触れ合うほどの距離で、律弥が掠れた声で強請る。澪はほんの一瞬だけ、理性の残滓で躊躇いを見せた。しかし、夫以外の男に自ら求めてしまうほどの情動に、もう抗うことはできなかった。澪は静かに長い睫毛を伏せ、そっと目を閉じることで、彼への拒絶をすべて消し去り、口づけを許した。
重なり合った唇は、初めは互いの体温を確かめ合うような、驚くほど優しく、繊細なものだった。律弥は宝物を扱うかのように、澪の薄い唇をそっと食む。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


