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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第104章 ほだされた情愛
ホテルの最上階に近いバーへと移動すると、先ほどまでの部屋の生々しい熱気とは打って変わり、静かなジャズが流れる洗練された大人の空間が二人を迎えた。落とされた照明と、窓の外に広がるきらびやかな夜景が、ゆったりとした時間の流れを演出している。
カウンター席に並んで座り、カクテルが運ばれてくると、二人の間にはどこか対照的な空気が流れた。 澪にとって、この穏やかな空間は最高の避難所だった。少しでも長くここに留まり、部屋に戻る時間を引き延ばしたい――そんな思いから、グラスを傾ける手つきも自然とゆっくりになる。
一方の時雨崎は、先ほどまでの獰猛さが完全に消え失せ、すっかり小さくなっていた。憧れのお姉さんを強引に組み敷き、あんなことまでしてしまった気まずさと、現在の静かな雰囲気のギャップに気圧され、手持ち無沙汰にカクテルのグラスを見つめたまま、どうしていいのかわからない状態で固まっている。
そんな彼の様子を横目で捉えながら、澪は努めて自然なトーンで会話を切り出した。時雨崎自身にはあまり興味はなかったが、彼に主導権を握らせず、なおかつ時間を稼ぐためには、彼自身についての話をさせるのが一番の近道だと判断したからだ。
「律弥くんは、普段はどんな仕事を担当しているの? ホテルマンっていうのは知っているけれど、具体的にどんな毎日を過ごしているのか、少し気になって」
澪が微笑みを交えながら優しく問いかけると、時雨崎は緊張した面持ちのまま、嬉しそうに視線を向けた。
「あ、ええと、僕は今、主にフロント業務とロビーでの案内を担当しています。まだ入社して日が浅いので、覚えることが多くて毎日必死なんですけど……」
「フロントなのね。色々なタイプのお客さんが来るから、気苦労も多そう」
「そうなんです! この前も海外からのお客様の手荷物の件でトラブルがあって、英語が上手く通じなくて焦っちゃって……」
澪は相槌を打ちながら、彼の言葉にじっくりと耳を傾けた。時雨崎は、年上の美しい女性が自分の仕事に関心を持ってくれたと思い込み、緊張がほぐれるにつれて、嬉々として仕事の裏話や苦労話を語り始めた。
澪の狙い通り、時雨崎は次から次へと自らの話を展開していく。質問を投げかけ、適度に共感を示しながら、澪はできるだけ長くこの穏やかな歓談の時間を引き延ばそうと、意識して会話のペースをコントロールしていた。
カウンター席に並んで座り、カクテルが運ばれてくると、二人の間にはどこか対照的な空気が流れた。 澪にとって、この穏やかな空間は最高の避難所だった。少しでも長くここに留まり、部屋に戻る時間を引き延ばしたい――そんな思いから、グラスを傾ける手つきも自然とゆっくりになる。
一方の時雨崎は、先ほどまでの獰猛さが完全に消え失せ、すっかり小さくなっていた。憧れのお姉さんを強引に組み敷き、あんなことまでしてしまった気まずさと、現在の静かな雰囲気のギャップに気圧され、手持ち無沙汰にカクテルのグラスを見つめたまま、どうしていいのかわからない状態で固まっている。
そんな彼の様子を横目で捉えながら、澪は努めて自然なトーンで会話を切り出した。時雨崎自身にはあまり興味はなかったが、彼に主導権を握らせず、なおかつ時間を稼ぐためには、彼自身についての話をさせるのが一番の近道だと判断したからだ。
「律弥くんは、普段はどんな仕事を担当しているの? ホテルマンっていうのは知っているけれど、具体的にどんな毎日を過ごしているのか、少し気になって」
澪が微笑みを交えながら優しく問いかけると、時雨崎は緊張した面持ちのまま、嬉しそうに視線を向けた。
「あ、ええと、僕は今、主にフロント業務とロビーでの案内を担当しています。まだ入社して日が浅いので、覚えることが多くて毎日必死なんですけど……」
「フロントなのね。色々なタイプのお客さんが来るから、気苦労も多そう」
「そうなんです! この前も海外からのお客様の手荷物の件でトラブルがあって、英語が上手く通じなくて焦っちゃって……」
澪は相槌を打ちながら、彼の言葉にじっくりと耳を傾けた。時雨崎は、年上の美しい女性が自分の仕事に関心を持ってくれたと思い込み、緊張がほぐれるにつれて、嬉々として仕事の裏話や苦労話を語り始めた。
澪の狙い通り、時雨崎は次から次へと自らの話を展開していく。質問を投げかけ、適度に共感を示しながら、澪はできるだけ長くこの穏やかな歓談の時間を引き延ばそうと、意識して会話のペースをコントロールしていた。

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