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シアター"名画座"で逢いましょう
第3章 トイレにて
「あなたって凄いのね…
私の口の中で爆発させたのに固いままだわ」
旦那と大違いだった。
旦那は元よりセックスには淡白な方で、夜の営みでも一回戦だけで満足して、すぐさまイビキをかいて寝てしまう。
そんな訳だから、結婚して数年も経たないうちに旦那から佳純を求める事もなくなり、彼女から誘っても邪険に断られ、いつしかセックスレスに突入してしまったのだ。
けれども、今、隣に座っている男は一度だけの射精では満足しないぞとばかりに固さを維持していた。
いつしかピンク映画は一本目を終えて小休止に入ったようだ。
シアター内に照明が灯り明るくなった。
照明といっても、天井からのライトは灯らず、壁に埋め込まれたウォールライトだけが申し訳なさそうに弱々しい明かりを灯すだけなので夕闇みの薄暗さは維持している。
そんな仄かな明かりでもシアター内を見渡すことが出来た。
微かな照明が灯った事などお構いなしに、シアター内のあちらこちらでもカップルが成立して体を抱き寄せあっている。
佳純のように男と女のカップルが成立している人もいれば、スーツ姿の生真面目そうな男と作業着のガテン系の男がキスを交わすカップルもいる。
そんな光景をシアターの後ろの座席に座っている日菜子も確認していた。
「まあ!男同士で?!」
「本来は男が男を探す発展場として重宝されているシアターだからね、僕たちのように男と女が出会う方がまれなのさ」
私、別にあなたとカップル成立した覚えはないんだけど…
そのように思いながらも太ももに置かれた手を払い除ける事も出来ずにいた。

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