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2026 人質交換を託された女 (中編)
第1章 引き返せない一線
薄い布の内側で、形を保っていたものが、引き抜かれていく。
空気が、触れる。
直接。
パサッ――
軽い音が、足元で弾ける。
……もう戻せない。
視界の端に落ちたダークレッドのそれが、光を受けてやけに鮮やかに映る。
「……ンン……」
澄玲の喉が、震える。
だが―――
止まらない。
冷たい指先が、触れる。
遮るものは、もうない。
その瞬間―――
ぞくりと、全身が跳ねる。
「ンンーッ……!!」
押し殺された声が、湿った空気を震わせる。
手首を引く。
逃げようとする。
だが、引かれたまま、動かない。
近いのに―――
視線が、縋る。
届かないまま。
止められない場所へ。
空気が、触れる。
直接。
パサッ――
軽い音が、足元で弾ける。
……もう戻せない。
視界の端に落ちたダークレッドのそれが、光を受けてやけに鮮やかに映る。
「……ンン……」
澄玲の喉が、震える。
だが―――
止まらない。
冷たい指先が、触れる。
遮るものは、もうない。
その瞬間―――
ぞくりと、全身が跳ねる。
「ンンーッ……!!」
押し殺された声が、湿った空気を震わせる。
手首を引く。
逃げようとする。
だが、引かれたまま、動かない。
近いのに―――
視線が、縋る。
届かないまま。
止められない場所へ。

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