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エロ本を拾っただけなのに <女子高生・優香>
第20章 《白濁の証明》
──【2023年 春】
「……どちら様でしょうか?」
聡はドアノブに手をかけたまま、努めて冷静な声を出した。
目の前にいるのは桂木優香だ。見間違えるはずがない。だが、聡は警戒した。彼女はなぜ戻ってきた? 警察に通報するための証拠を取りに来たのか? それとも、罵倒しに来たのか?
もしここで「優香ちゃん」と呼んでしまえば、自分がストーカーであることを認めることになる。聡はあくまで「何も知らないマンションの住人」という仮面を被ることにした。
「何か、御用ですか? 人違いではないですか」
他人のような余所余所しい態度。優香は一瞬、悲しげに瞳を揺らしたが、すぐに唇を噛み締めて顔を上げた。
「……嘘でした」
「え?」
「国立大に行くというのは、嘘です。私、星嶺女子大学に進学することに決めました。この街から、ううん、聡さんから離れたくないんです」
優香は真っ直ぐに聡を見つめて言った。その言葉に、聡の心臓が大きく跳ねた。
あの手紙は嘘だった。彼女は逃げるためではなく、僕と一緒にいるために、進路を変えたというのか? だが、まだ信じきれない。
「……何のことでしょうか。急に身の上話をされても困ります。お引き取りください」
聡は冷たく突き放し、ドアを閉めようとした。
その時、優香が鞄からスマートフォンを取り出し、画面を聡に突きつけた。
「これを見ても……信じてもらえませんか?」
「……!」
突きつけられた画面を見て、聡は息を呑んだ。
そこに映っていたのは、優香の自撮り写真だった。だが、ただの写真ではない。彼女の頬、唇、そして睫毛にまで、白濁した粘液がべっとりと付着している。恍惚とした表情で、白く汚れた顔を晒しているその姿。
それはかつて、聡がベンチの裏に隠した「僕の命」を、彼女が顔に塗った直後の記録だった。
「……どちら様でしょうか?」
聡はドアノブに手をかけたまま、努めて冷静な声を出した。
目の前にいるのは桂木優香だ。見間違えるはずがない。だが、聡は警戒した。彼女はなぜ戻ってきた? 警察に通報するための証拠を取りに来たのか? それとも、罵倒しに来たのか?
もしここで「優香ちゃん」と呼んでしまえば、自分がストーカーであることを認めることになる。聡はあくまで「何も知らないマンションの住人」という仮面を被ることにした。
「何か、御用ですか? 人違いではないですか」
他人のような余所余所しい態度。優香は一瞬、悲しげに瞳を揺らしたが、すぐに唇を噛み締めて顔を上げた。
「……嘘でした」
「え?」
「国立大に行くというのは、嘘です。私、星嶺女子大学に進学することに決めました。この街から、ううん、聡さんから離れたくないんです」
優香は真っ直ぐに聡を見つめて言った。その言葉に、聡の心臓が大きく跳ねた。
あの手紙は嘘だった。彼女は逃げるためではなく、僕と一緒にいるために、進路を変えたというのか? だが、まだ信じきれない。
「……何のことでしょうか。急に身の上話をされても困ります。お引き取りください」
聡は冷たく突き放し、ドアを閉めようとした。
その時、優香が鞄からスマートフォンを取り出し、画面を聡に突きつけた。
「これを見ても……信じてもらえませんか?」
「……!」
突きつけられた画面を見て、聡は息を呑んだ。
そこに映っていたのは、優香の自撮り写真だった。だが、ただの写真ではない。彼女の頬、唇、そして睫毛にまで、白濁した粘液がべっとりと付着している。恍惚とした表情で、白く汚れた顔を晒しているその姿。
それはかつて、聡がベンチの裏に隠した「僕の命」を、彼女が顔に塗った直後の記録だった。

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