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エロ本を拾っただけなのに <女子高生・優香>
第18章 《解かれた魔法》
──【2022年 12月】
12月に入り、街はクリスマスムード1色に染まっていた。だが、聡にとっての聖なる日は25日ではなく、優香の誕生日である15日だった。
Xデーまで、あと数日。聡の心は、かつてないほど高揚していた。高校1年生の春に彼女を見つけてから、実に2年半。長い時間をかけ、少しずつ手懐け、育て上げてきた。その全てが結実する瞬間が、すぐそこまで迫っていた。
「やっとだ……やっと、本物の彼女に触れられる」
夕方。9階の自室にあるモニターの中で、優香がいつものベンチに手紙を隠すのが見えた。その手つきは愛おしげで、立ち去る際も名残惜しそうに振り返っている。
(僕への手紙だ。どんな愛の言葉が書いてあるんだ?)
いつもなら、彼女が完全に見えなくなるまで待つ。聡は本来、慎重な男だ。だが、この日の聡は、勝利を確信するあまり、ほんの少しだけ脇が甘くなっていた。早く読みたい。その逸る気持ちが、理性を上回ってしまった。
「すぐそこだ。今の時間なら誰もいない」
聡は身支度を整えると、浮き足立つように部屋を出た。エレベーターで降り、エントランスを抜ける。高齢者向けのこのマンションにはオートロックなどない。聡は誰にも咎められることなく外へ出て、足早にベンチへと向かった。
12月に入り、街はクリスマスムード1色に染まっていた。だが、聡にとっての聖なる日は25日ではなく、優香の誕生日である15日だった。
Xデーまで、あと数日。聡の心は、かつてないほど高揚していた。高校1年生の春に彼女を見つけてから、実に2年半。長い時間をかけ、少しずつ手懐け、育て上げてきた。その全てが結実する瞬間が、すぐそこまで迫っていた。
「やっとだ……やっと、本物の彼女に触れられる」
夕方。9階の自室にあるモニターの中で、優香がいつものベンチに手紙を隠すのが見えた。その手つきは愛おしげで、立ち去る際も名残惜しそうに振り返っている。
(僕への手紙だ。どんな愛の言葉が書いてあるんだ?)
いつもなら、彼女が完全に見えなくなるまで待つ。聡は本来、慎重な男だ。だが、この日の聡は、勝利を確信するあまり、ほんの少しだけ脇が甘くなっていた。早く読みたい。その逸る気持ちが、理性を上回ってしまった。
「すぐそこだ。今の時間なら誰もいない」
聡は身支度を整えると、浮き足立つように部屋を出た。エレベーターで降り、エントランスを抜ける。高齢者向けのこのマンションにはオートロックなどない。聡は誰にも咎められることなく外へ出て、足早にベンチへと向かった。

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