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エロ本を拾っただけなのに <女子高生・優香>
第30章 《絶望に垂らされた糸》
──【2023年 夏(8月)】
数日後。実家のインターホンが鳴り、香代子が重い扉を開けると、そこには見知らぬ男性が立っていた。
上質なジャケットを身に纏い、落ち着いた佇まいを見せるその男は、深く、そして丁寧にお辞儀をした。
「突然の訪問、申し訳ありません。滝本聡と申します。優香さんとお付き合いをさせていただいております」
「……え?」
香代子は絶句した。
娘の交際相手が挨拶に来たという事実よりも、目の前に立つ男の「年齢」に戸惑いを隠せなかったのだ。
(嘘でしょう……。この人、私や夫とほとんど同年代じゃないの)
娘が入り浸っていたマンションの主。てっきり年上の大学生か、せいぜい20代の社会人だと思っていた。まさか、自分たち親世代と同じ年齢の男が、10代の娘と交際しているなどと想像もしていなかった。
リビングに通された聡は、香代子の正面に座ると、単刀直入に本題を切り出した。
「お母様。優香さんとの結婚を、お許しください。……彼女のお腹には、私の子供がいます」
その言葉が落ちた瞬間、香代子の頭の中で何かがブツリと弾け飛んだ。
「……っ、ふざけないで!!」
気がつけば、香代子は立ち上がり、テーブルを激しく叩いていた。
「私の娘はまだ学生なのよ!? あなたみたいな、私と変わらない年齢の男がたぶらかして……挙句の果てに妊娠ですって!? 馬鹿にするのもいい加減にして!」
夫の裏切りに続き、今度は娘の人生まで見知らぬ中年男に壊された。その怒りと絶望から、香代子は涙を流して聡を罵倒した。
しかし、聡は一切表情を変えることなく、香代子の怒声が収まるのを静かに待っていた。そして、香代子が肩で息をするようになると、聡はゆっくりと口を開いた。
数日後。実家のインターホンが鳴り、香代子が重い扉を開けると、そこには見知らぬ男性が立っていた。
上質なジャケットを身に纏い、落ち着いた佇まいを見せるその男は、深く、そして丁寧にお辞儀をした。
「突然の訪問、申し訳ありません。滝本聡と申します。優香さんとお付き合いをさせていただいております」
「……え?」
香代子は絶句した。
娘の交際相手が挨拶に来たという事実よりも、目の前に立つ男の「年齢」に戸惑いを隠せなかったのだ。
(嘘でしょう……。この人、私や夫とほとんど同年代じゃないの)
娘が入り浸っていたマンションの主。てっきり年上の大学生か、せいぜい20代の社会人だと思っていた。まさか、自分たち親世代と同じ年齢の男が、10代の娘と交際しているなどと想像もしていなかった。
リビングに通された聡は、香代子の正面に座ると、単刀直入に本題を切り出した。
「お母様。優香さんとの結婚を、お許しください。……彼女のお腹には、私の子供がいます」
その言葉が落ちた瞬間、香代子の頭の中で何かがブツリと弾け飛んだ。
「……っ、ふざけないで!!」
気がつけば、香代子は立ち上がり、テーブルを激しく叩いていた。
「私の娘はまだ学生なのよ!? あなたみたいな、私と変わらない年齢の男がたぶらかして……挙句の果てに妊娠ですって!? 馬鹿にするのもいい加減にして!」
夫の裏切りに続き、今度は娘の人生まで見知らぬ中年男に壊された。その怒りと絶望から、香代子は涙を流して聡を罵倒した。
しかし、聡は一切表情を変えることなく、香代子の怒声が収まるのを静かに待っていた。そして、香代子が肩で息をするようになると、聡はゆっくりと口を開いた。

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