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夜来香 〜若叔母と甥、禁忌の果て〜(改訂版)
第20章 姉の事情
陽翔のことが一番大事と思いながらも抱かれると健人くんが一番になってしまう。
夫のことなんて欠片もない。
最低の妻で母親だと自分でも解っている。
でも、もう虜になってる。
【…今だけなのに……ほんとに私は牝豚……】
フロントでチェックアウトの手続きを済ませる。
明らかに…何で?……スタッフはそんな顔をしていた。
一泊のチェックインから数時間でチェックアウトをすれば当然の反応だと思う。
健人くんの姿はもうない。
とぼとぼとホテルから出てタクシーに乗り込んだ。
陽翔は拗ねながら勉強しているのだろうか?
結奈は今頃何をしているのだろう。
【健人くんじゃなきゃ誰?……】
彼氏ができたのだろうか?
妹ながらあれだけ魅力的な女性なのだ。
いない方がむしろ不思議に思う。
だとしても、陽翔とあんな関係になっておきながらこんな終わり方をするのだろうか?
陽翔を溺愛していたのは真実のことだと思う。
やはり疑問しか残らない。
次の家庭教師までに絶対に会わなければならない。 そして、陽翔に自分の口から説明させる必要がある。
「じゃなきゃ陽翔は納得しないわよ……」
【私も納得できないんだから……】
タクシーの車窓から街並みを眺めながら、そんなことを考えていた。
日が変わる少し前、家の前でタクシーを降りる。
外灯もまだ点いていて、二階の部屋から灯りが漏れていた。
「ただいまぁ……」
下から二階に声をかけても声は返って来なかった。
すぐに脱衣室へと向かう。
ニットとスカートはクリーニングへ出す袋に突っ込む。
下品な真っ赤な下着姿を鏡越しに見つめた。
振り向くと出かける前よりもお尻は腫れ上がり、指の跡が重なり合っていた。
指先でお尻に触れてみる。
「…痛っ……ぁ……ぁ……」
蕩ける顔の自分を鏡越しに睨んだ。
【いけない…戻らなきゃ……】
体液まみれの下着を脱ぎ捨て洗濯機に入れると蓋を閉めた。
シャワーで健人くんの精液の残骸と匂いを消していく。
今夜の密会はこれでようやく終わり。
「母さん…おかえり…」
浴室のドアの向こうからの息子の声。
由紀子は心臓が止まるかと思うほどに驚いた。
「た、ただいま……」
「もう寝るから…おやすみ…」
それだけの会話が胸を締めつける。

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