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夜来香 〜若叔母と甥、禁忌の果て〜(改訂版)
第16章 アトリエ

「ポージングはどうしましょうか?……」

怯んでる場合ではない。
先ずは先輩の胸を描くんだ。

「もう少しブラウスを肩から落としてもらえますか?…」

「えぇ…こうですか?……」

流石に先輩は解っている。
躊躇うことなくブラウスを肘まで下ろしてくれた。

「…綺麗……」

飾り気のない白い下着だった。
でも生地が上質なのか、白が光沢を持っているように視える。
それが包み込む膨らみは、先輩の背格好から理想と思わせるボリュームだった。
それが率直な感想だった。
喉を衝いて言葉は形を成す。

先輩は少しだけ微笑むと…また表情を凛とさせる。

「ブラは外した方がよろしいですか?……」

平然と言われた。
プロのモデルもそうなのだろうか?

「いえ、女性の下着は描いたことがないのでそのままでお願いします…」

「わかりました…少し下がりますね……」

先輩はそう言って、腰かけたベッドから後ろに下がるように上がっていく。
照らすライトの中心まで行くと、膝を揃え崩すように座り、ブラウスを肘から下に引っかけた腕を膝の上で自然に組んだ。

【やっぱり綺麗だ…】

「ありがとうございます…」

足を描いたページを廻り、スケッチブックを横向きに掴んでベッドの間際まで近づくと…左右に動いてアングルを決める。
真剣だった。
ここだと思うと、片膝はベッドに上がっていた。
少し右斜め上から覗き見るような角度。
両方の膨らみの重なり具合、谷間の陰影…ブラのカップラインの流れ方…そこからはみ出す白い素肌の膨らみ…。

陽翔は集中して鉛筆を動かしていく。

夢中で鉛筆を走らせる。
このアングルからのデッサンを終わらせてもすぐにページを捲った。

【部長の胸をものにするんだ…次は反対からも…】

ベッドから降りて回り込む。

顔もそうだ。
左右からその人の顔は違う。
胸もそうだと知った。
鉛筆を滑らせるほどに陽翔の体温は上昇していく。 先輩が身じろぎひとつしないことにも気づかない。 またページを捲ると、両膝をベッドにつき、先輩の目の前に立っていた。




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