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隷婦 狙われた淫らな発情妻・実雅子 ~中出しの快楽に堕ちて~
第32章 再会
フーッと溜息を吐いて、

「恋愛は無理だって思った。そういう感情は、中学受験で捨てたんだって思うようになった。でも、年頃だったから、性欲もある、金銭欲もあった。恋愛感情のない金銭だけの割り切った関係なら、女を抱けるって考えた。好きだから抱くのは無理だったけど、金をくれるから抱くは可能、そんな感じだった。でもな、結局、お前を忘れることはできなかった。女ってキスをしたがるんだが、俺はそれができなかった。キスだけはできなかった。キスはお前との思い出だったから」

と、苦笑いした佐川。

「そして、もう一つ、ホストになった理由がある。あれは、成人式の日だった。俺は帰ってきた。お前に会いたくて、西宮市の成人式に参加した。そして、お前を見つけた。すぐにわかった。でも、声を掛けられなかった。自分のしたことを思い出したからな。『あんなヤツ知らない』って言った癖に、どんな面して話しかけたらいいのかわからなかった。でも、忘れられなくて、あの場所で、お前を見つけて『覚えている?』って聞いた。『あなたなんて知らない』って言われたくて」

と、苦く笑った佐川。

     そういうことだったの。

初めて真意を知った実雅子。

「わたしに会いたいからだけで帰省して成人式に参加したの?」

尋ねた実雅子に、

「覚えているか?『大人になったら結婚しよう』って俺が言ったこと。成人式って、大人になるってことだろ。結婚とかそんなことを思っていたわけではないけど、俺にとっては、『大人になったら』は節目だったんだよ」

佐川が答えた。

「あのとき、頷いたのに、他の人と結婚したことを怒っているの?」

と、実雅子が聞いた。

「それはない。俺が『あんなヤツ知らない』と言わずに、いや、〇学園の合格祝賀会に行って、『大阪○○学院中学になったけど、彼女になってくれ』って、頼むべきだったんだ。それをしなかった俺に、お前が誰と結婚しようが何か言える立場じゃない」

と、佐川は答えた。そして、

「あのとき、名刺を渡しただろ。なりたてのホストだったんだ。指名の入らないホスト。でも、お前に伝えてしまった。それで踏ん切りがついたんだ。俺とお前は住む世界が違うって伝えられたからな」

と、言って笑った。
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