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微熱に疼く慕情
第10章 【囚われない愛と持続的な関係】





「うわっ」
「うおっ」
「ひゃっ」



近くでそんな叫び声が聴こえてきて
全部が旺志郎くんだから、他のカップルや店員さんからクスクス笑われてるよ?
私も笑い堪えるのに必死だけどね
人懐っこいフクロウばかりだよ?
首を傾げて見てくるところなんかめちゃくちゃ可愛くない?



「一緒に写真撮ろうよ」と誘って何枚か撮る
ビクビクしてる旺志郎くんがとにかく一番面白かった
肩乗せもフクロウと一緒に真顔でウケる
私も撮ってもらって少ししたら、何故か私の周りにフクロウが集まってきてカオスになった



「え〜めっちゃ可愛い、めっちゃ集まってくるんだけど!?」


「あ、一華さん、こっち向いて」



パシャパシャ撮るから
「こっちおいでよ」と一緒に戯れる
「もしかしたら、フクロウたちも一華さんに惹かれてるのかも」って真剣に言うんだもん
今日の旺志郎くん、面白過ぎる
小声で「ダメだよ、一華さんは僕のだから」って言ってるの聴こえた
フクロウにまで嫉妬する!?
本当、可愛いね



「良かったら撮りましょうか?」と他のカップルに言われて恐縮ながらも旺志郎くんと2人でフクロウと戯れるところを動画で撮ってもらった
こっちもお礼で撮ってWin-Winだった



ワンドリンク制だから、体験が終わってカフェスペースに戻る
撮り終わったのを隣同士で座り、見直してる
周りから見ると、本当に仲の良いカップルに見られてるんだろうなってくらいイチャついてみせる
私はそういうの平気で出来ちゃう人だから
それがダメなのはわかってるんだけどね、もう直しようもない



ドキドキさせたもん勝ち…なところあるじゃん
駆け引きだけは負けた事がないので
いつも秒で落としてきたので
でもね、旺志郎くんはね、私的にはまだ早いかなって思うの
だからサッと引くんだよ




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