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微熱に疼く慕情
第10章 【囚われない愛と持続的な関係】





楽しく食事をしながら近況報告をしあった
意外と旺志郎くんもお喋りな方で助かる
他愛もない話題ならいくらでもラリー出来ちゃう感じ



「へぇ、意外」は本日2度目
珈琲はブラックで飲むから?
疲れてる時はたまにミルク入れたりするけど
時々めちゃくちゃブラックが飲みたくなるの
それが今日なの
旺志郎くんが甘いからだよ、きっと
体内だけでもスッキリしとかなきゃって



そして、私からも「へぇ、意外」だったのは
フクロウカフェに行ってみたいと言ってきた事
ネットで見てからずっと行きたいらしい
その場で近場にないか検索してみる



「あ、此処なら行けそうだよ、そんな遠くない、え、こんな場所にカフェあったんだ、知らなかった、ねぇ、行ってみる?」


「え、一華さん、フクロウとか大丈夫なんですか?」


「行ってみたい」


「じゃ、じゃあ、行きますか」



何か、こういうの良いかも
予定はあくまで予定、臨機応変に変更したって良いじゃない
本当、刺激くれるよね、旺志郎くんって
こっちがワクワクしてくるの
一緒に居て楽しいって思えるし、私もそう思われたい



食事を済ませてナビをセットして、目的地まで35分
隣で旺志郎くんが勝手にイントロクイズし始めて
真剣に答えてたら結局、道間違えて5分ほど遠回りしてしまう羽目に
それをケタケタ笑える仲が良い



「ナビの意味……フハハ!」


「イントロクイズ超楽しくなって曲がる道見失ってた、アハハ!」



狭くて停めにくい駐車場だったけど、一発で駐車した私にまた「へぇ、意外」
「運転なら任せて」とウィンク
旺志郎くんも免許持ってて帰りは運転しますって言ってくれたけど、日頃の疲れを取って欲しい身としてはお任せするわけにはいかない
シートベルト外して出る前に手首掴んだ





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