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雨が好き
第71章 お兄ちゃん

そう言えば、蒼人さんの誕生日の時、水際さんは、彼の一番好きなケーキを買ってきた。
今日は蒼人さん、水際さんのために、彼女の一番好きなケーキを買ったんだな、そう思った。
蒼人さんの言葉を受けて、水際さんが一瞬、息を呑むような感じになる。
でも、それも一瞬。すぐにいつもの笑顔に戻る。
「ダメだよ?こういう時は、彼女の好きなケーキにするもんよ?
誰にでも優しい男は嫌われるんだぞ?」
ニカッと笑う。
ケーキが終わって、それでもおしゃべりしながら残りのワインやらを飲んでいると、あっという間に時間が経っていく。
そして、ついに・・・
「寝ちゃい・・・ましたね」
「すいません」
不思議なメガネをかけたまま、鼻の頭を赤くした水際さんが机に突っ伏して寝息を立てていた。それを見た蒼人さんが申し訳無さそうな顔をする。
今日のパーティのお酒担当だった水際さんは、スパークリングワインと甘めの白ワイン、それから赤ワインと、三本も用意していた。
私とお父さんはほとんど飲まなかったから、実質ワイン2本ちょっとを高槻兄妹で飲んでしまったことになる。
さすがに、飲み過ぎだったようだ。
今日は蒼人さん、水際さんのために、彼女の一番好きなケーキを買ったんだな、そう思った。
蒼人さんの言葉を受けて、水際さんが一瞬、息を呑むような感じになる。
でも、それも一瞬。すぐにいつもの笑顔に戻る。
「ダメだよ?こういう時は、彼女の好きなケーキにするもんよ?
誰にでも優しい男は嫌われるんだぞ?」
ニカッと笑う。
ケーキが終わって、それでもおしゃべりしながら残りのワインやらを飲んでいると、あっという間に時間が経っていく。
そして、ついに・・・
「寝ちゃい・・・ましたね」
「すいません」
不思議なメガネをかけたまま、鼻の頭を赤くした水際さんが机に突っ伏して寝息を立てていた。それを見た蒼人さんが申し訳無さそうな顔をする。
今日のパーティのお酒担当だった水際さんは、スパークリングワインと甘めの白ワイン、それから赤ワインと、三本も用意していた。
私とお父さんはほとんど飲まなかったから、実質ワイン2本ちょっとを高槻兄妹で飲んでしまったことになる。
さすがに、飲み過ぎだったようだ。

