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A crescent moon
第12章 再起
ー気づけば私は車に乗り込んでいた。

隣ではヨシキがギュッと手を握ってくれている。
そして私を見て、クスッと笑った。

「美和、男装も似合うね。」

私の帽子をピンっと弾く。

「ね、ねぇ、私、どうしたらー」

「とりあえず向こうでは何も話さないで。声は女だし。控え室で待っててよ。」

「そんな!ば、バレたら....」

「そうだぞヨシキ!このブスが女だってバレたらお前..」

「高坂さん、前見て。」

「ちっ..」

ヨシキに言われて高坂さんは舌打ちしながら、ハンドルを持ち直した。

ヨシキが私に向き直り、サングラスを外して私を引き寄せた。

「大丈夫。美和。」

「....」

(何が....大丈夫なんだろう..)

大きな不安を抱えながら、私はどうすることもできずいつの間にか目的地についていた。

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