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第39章 葛藤

　刹那、父の怒声が轟き渡った。いつも優しく声を荒げたことのない王の逆鱗に、室外の内官女官たちも震え上がっているだろう。



「どういうことだ！」



　賛は裏腹に落ち着き払っている。



「言葉通りです。彼女に逢いにいっておりました」



「馬鹿者めが。懲りもせず、あの騒動を起こした妓房に通い詰めているというか」