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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第37章 秋桜(コスモス)の夢
「ところで、今日は人を訪ねて参ったのだ」



 妓生に言ったのと同じことを繰り返せば、女将が柳眉を寄せた。



「他ならない若さまのお頼みとあれば、ねえ」



 意味ありげにこちらを見るのに、賛は袖から薄紫の巾着(チユモニ)を取り出した。銭束を女将の手に握らせる。
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