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第17章 龍神の花嫁

　龍神の花嫁とは、何とも酷い習わしだろう。人柱に立てられる娘だけならず、その家族までが残酷な運命を強いられるだなんて、あって良いはずがない。




　コンが龍神の花嫁に愛娘を云々と言ったときの村長の動揺を見るが良い。誰しも己が娘を好んで人身御供に差し出したがる親はいない。にも拘わらず、村長は勝手にソンドクの娘を龍神の花嫁に選んだ。他人の娘だから、腹は痛まなかったに相違ない。