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無垢な彼女
第4章 悪魔な彼女

遂に待ちに待った新学期。
俺は、学校に着くと自分のクラスに行かず真っ直ぐ雪ちゃんのクラスに向かった。
教室の扉から中を見渡すと、雪ちゃんがいた。
本読んでる…。
「雪ちゃん!会いたかった!」
「先週会ったけど?」
「俺は毎日でも会いたいんだよ!」
雪ちゃんの席に行くと、周りに何となく注目される。
学校だからアレは出来ないけど、雪ちゃんと二人になりたいな。
「雪ちゃん、場所変えない?」
「…この本図書室に返さないといけないんだよね」
「じゃあ、一緒に行こう!」
雪ちゃんと一緒に図書室に行くことになった。
始業式の日の図書室は誰もいなかった。
二人っきりじゃん!
雪ちゃんは図書室のパソコンで本を返却の手続きをしていた。
手続きを済ませると、誰もいないので雪ちゃんは自分で元の位置に戻すのに図書室の奥に行く。
「ね。そこで待てないの?」
「え?」
「ずっと着いてくるから。返却する間くらい座って待ってればいいのに」
「た、高い場所に返すんだったら大変だろうから!」
雪ちゃんがいることに浮かれすぎててつい…。うざかったかな…
雪ちゃんは黙って棚に本を返却した。
「…今日の分やりたいんでしょ?」
「いや、今は…学校だし…放課後時間あればお願いしたいんだけど」
「今じゃなきゃ駄目」
「こんな所で無理だよ!」
「…どうして?今したら放課後も付き合ってあげる」
「ん?今しなかったら今日なしってこと?」
雪ちゃんはにっこり笑った。

