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シャイニーストッキング
第21章 もつれるストッキング5   美冴
 36 「へんたい…」

「さぁ、こっちも…」
 爪先から唇を離し、そう囁きながら、今度は左脚のヒールを優しく脱がし…
 その爪先の甲にスウっと鼻先を寄せてくる。

「ふ…変態………」
 そしてわたしはその所作を見つめながら…
 小さく鼻先で笑いながら、そう囁く。

『ふ…』
 その鼻先の笑みと…
『変態、へんたい』
 そのコトバは…
 決して蔑みや侮蔑の意味ではなく…
 フェチ嗜好の喜悦からの感嘆のコトバ。

 それはわたし自身の、愉悦の昂ぶりからの囁きであり…
 ゆうじ亡き以来、満たされていない、本気のストッキングラブという性癖嗜好への渇望による昂揚感の高まりの露れでもある。

 そして、こんなわたしの思いは、彼、大原浩一に正確に伝わったようで…
「この魅力ある脚を前にしたら…
 とても、平然としちゃいられないさ…」
 わたしにとっての最大の賛辞の言葉で返してくれた。

「ホント……へんたいね……」
 わたしは笑みを浮かべ、右脚を動かし、彼の左頬を…
 このストッキングの爪先で、スッと撫でる。

「あ…う……」
 すると、そう小さい声を漏らし、左手を添えてきた…
 そう、払い退けるのではなくて、優しく添えてきたのである。

 そして目には、フェチ特有の昂ぶりからのこの爪先に対する慈しみの光りが宿っていた…

 彼は、大原浩一というオトコの前に…
 常務という、サラリーマンの中の世界では上司であり、いや、もっと遥か雲の上の存在といえる。

 だがわたしはそんな存在の彼に対して、ストッキングという、いわゆる靴下の爪先で頬を撫でたのだが、彼は怒りや憤りではなく…
 慈しみ、いや、慈愛といえる目の色を浮かべ、しかも、その爪先に優しく手を添え…

「ふうぅ…」
 と吐息を漏らし…

「臭くないの…」

「いや、美冴のは臭くなんかない…
 堪らない香りさ………」
 そんな陶酔の目を向けてくる。

「ふ…へんたいさんだわぁ……でもねぇ…」
 
 でもねぇ…

 わたしはそう囁きながら彼を見つめる目を、リビングの方向へとゆっくりと動かし…
「このまま玄関でわたしを食べるの?」
  そう訊いた。

 ヤるの…
 抱くの…
 愛するの…ではなく、敢えて…
 食べるの…
 と、問うたのだ。
 
 そう、わたしを食べて…
 ううん、ストッキングごと食べて欲しいから…

 
 
 
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