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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4     律子とゆかり
 122 視線(14)

 え、もしかしたら…
 伊藤敦子という存在感がわたしの心の傷心を軽くしてくれているのか?

 昨夜、一昨夜と敦子に愛された…
 いや、愛し合ったといえるかもしれない。

 いいや、それ以前にも…
 彼女の存在を知ってからの眠れない夜のソロプレイのフィニッシュの瞬間に、脳裏に浮かべて絶頂感を得ていた夜が二、三夜ほどあった。

 しかもその頃は、彼との間に愛情の揺らぎ等々は全くなく、いや、逆に深い愛情の感情を抱いていたはずであったのだが…
 なぜか彼女、敦子の顔が、存在感が、脳裏に浮かんだのだ。

 それはまるで、伊藤敦子という存在を知ってからの…
 まるで一目惚れかの様に。

 だから、だからなのだろうか?
 敦子という存在感がわたしの心の中に既に住んでいるから…
 彼の浮気以上の様相を察知したのにも関わらずに、このまるで奈落の底に落ちる様な絶望感ではなく…

 大好物を横からサッと、まるで猫に盗られ、獲られてしまったかの様な、驚きと焦り、つまりは焦燥感的な揺らぎと動揺に留まっているのであろうか。

 あの以前の『黒い女』時代の、蒼井美冴さんに対しての嫉妬心の時は、心が激しく揺れ、動揺し、居ても立ってもいられないくらいに複雑に揺らいだのに…

 もうわたしの心の中の比重が敦子に傾いているということなのだろうか?…

 この松下秘書との時間にしたらほんの僅かな対峙の時に、いや、彼女から感じる視線を受けて…
 
 わたしはザワザワと、こんな揺らぎ、動揺、想い、絶望感、焦燥感等々の様々な感情の渦に激しく巻かれ、逡巡をし、心を騒つかせていたのだ。

 そしてもうひとつ…
 この松下秘書には敵わないのかもしれない…
 彼女にはわたしの想像の遥か上をいく様な黒い、巨大な、謎の力の影があるのかもしれない?
 等々、不思議な思いが浮かんできていた。

「ええとぉ、そうなるとぉ、その青山さんと竹下さんのお二人はいつ頃に異動してくるんですかぁ?」

 だが、そんな、伊藤敦子の存在感を想起させた越前屋さんからの不意な質問に…
 なぜか松下秘書が動揺の視線の揺らぎを見せたのである。

 え、なに?


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