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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第20章 あの夏の・・・約束
『・・・お姉ちゃんて言っても

私…小さかったから…本当のとこ

ほとんど記憶にないんですけどね…♪』




今度はくしゃっと表情を崩して

彼女はまた無邪気に笑う




『お姉ちゃん…本当に頭が良くて

勉強もスポーツも出来て

そう聞いているんですけど

私とあまりに出来が違い過ぎるから?

親も話盛ってるんじゃないの?とか

もう∥都市伝説∥か?!って感じで(笑)

・・・。・・・

私が・・・ぼんやりと覚えてるのは

やっぱり強くて優しかったことかな…♪』






『・・・』



間違ってないよ

聞かされていることも、キミ自身の記憶も


と、そう言ってあげたかった。




そして、労ってあげたかった



大好きなお姉ちゃんとの別れ



あんなに辛い経験をして

よく、ここまで

そんなに真っ直ぐに成長してきたね



すごいね・・・えらいね、と。




そう言ってあげたかったけど

もちろん…言えなかった。






『・・・それに引き換え、あたし

本当にダメダメで…ぁはは』





『・・・うん?(笑)』





『思い切って受験するって

言ったは良いけど大学どこもかしこも…

もれなく∥D判定∥だし・・・』






『・・・ぷっ』






『ぉ…オマケに留年までしちゃうしっ?

ついにはうちのパパの雷が落ちて~

あっ…でもぉ、これ言い訳ですけど

あたしにはあたしの~・・・』







『・・・(笑)』




よく喋るなぁ

てか・・・若っかいなぁ♪





悲壮感を漂わせるでもなく

明るくそんな話をする彼女が


なによりその話の内容が

とても他人事とは思えなかったボク(苦笑)




無我夢中の苦い青春時代が

昨日の事みたいに

脳裏によみがえる気がした



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