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喪服奴隷・七菜~香織の巻~
第8章 社内調教
会社の駐車場に車を入れると、通用口のかぎを開ける。
社員はまだ誰も出社して来てないようだった。
省吾はエレベーターでそのまま4階まで上がり
香織は2階の女子更衣室で、制服に着替える。
白地にブルーの縦じまのブラウスに、黒のタイトスカート。
その上に千鳥格子のグレーのベストを着る。
これが工藤グループ本社、女子の制服だ。
ただし、香織のスカートだけは、ほかの女子社員より10㎝丈が短い。
4階の事務職は香織だけなので、あまり目立たないが
食堂で、ほかの女子社員と顔を合わせるときがちょっと辛い。
これも省吾の特別誂えだった。
素肌に直接制服を着ると、急いで4階に上がっていく。
省吾は香織の名札「斎藤 香織」を、赤からひっくり返して
青(出社)に直していた。
さらに「行動予定表」のホワイトボードにある「斎藤」の欄に
「外回り 10時帰社予定」と書きこんだ。

『社長、これからもう外回りに出るんでしょうか?』
ホワイトボードを見ながら、香織が問いかける。
「そうじゃない。出かけたことにするが、香織は社内にいる。
今日の午前中は、俺の机の下が香織の執務室だ」
省吾の机は、一般の机よりも一段と高くなっており、横幅も広い。
それでもかがみこまなければ、机の下に隠れることはできない。
『えっと、それって隠れんぼゴッコをするってことですよね?』
「まぁそんなところだ。大人のかくれんぼ、かな」
社内を映し出すモニターに人影が写る。
「おい、みんなが出社してきたぞ。早く机の下に隠れるんだ」
香織は屈みこんで、机の下に入る。頭がつっかえそうだ。
省吾は机の下に向かって
「今日は俺の、長年の夢を実現させるときが来た。
社長になって苦節15年。ようやく夢がかなうんだな」
香織は意味が分からず、息をひそめている。
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