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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第57章 永訣の朝

「そなたの今の勉強ぶりでは、来年の科挙に合格することはまず無理であろう。勉学が無理なら、せめて婿にでもゆけと申しても、それも嫌だという。相手は礼曹判書の娘だぞ、しかも、一人娘ゆえ、いずれはそなたが名門の当主となれる縁談だ。これ以上の縁はない。大体、そなたの取り柄といえば、女好きのするその綺麗な顔だけであろうが。折角、令嬢がどこぞでそなたを見かけてひとめ惚れしたというのだ、ありがたい話をお受けして、さっさと身の始末をつけてくれ」

