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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第44章 出生の秘密
 ニャーと啼き声がする方を茫然と見やれば、小さな黒の子猫が彼を見上げている。




「まるで旅芸人の手妻のようだな。俺が黒猫と言ったら、本物の猫が現れた」




 自分の声が掠れているように聞こえ、英宗はわざとらしく咳払いをした。
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