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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第27章 心に走る漣(さざなみ)
「良いのよ、良かったら、これからも使って。手すさびに刺繍も入れているし」



 暇な時、姫金魚草の刺繍を刺してみた手巾だ。刺繍は裁縫ほどではないが得意な方なので、ホンファが使ってくれたなら嬉しい。




「中殿さまがおん自らなさった刺繍入りだなんて、勿体なくて使えません。家宝にしますわ」
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