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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第16章 絆

漸く聞き取れた言葉に、セリョンは眼を見開いた。女将の青白い面に、ほのかな微笑が浮かんでいる。
「お前があたしを不幸にしたなんて、とんでもない。お前がいたからこそ、あたしはここまで踏ん張れたんだ。セリョン、お前という存在があたしをどれだけ幸せにしてくれたか、お前は恐らく判っちゃいないだろうよ。お前が初めて笑った時、歩いた時、あたしはお前からこの世で最高の贈り物を貰ったのさ。だから、もう、そんな馬鹿なことを考えるのはお止め」
「お前があたしを不幸にしたなんて、とんでもない。お前がいたからこそ、あたしはここまで踏ん張れたんだ。セリョン、お前という存在があたしをどれだけ幸せにしてくれたか、お前は恐らく判っちゃいないだろうよ。お前が初めて笑った時、歩いた時、あたしはお前からこの世で最高の贈り物を貰ったのさ。だから、もう、そんな馬鹿なことを考えるのはお止め」

