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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第16章 絆
 息巻いた男が抜刀したときでさえ、動じなかった。




 そこまでの修羅場は滅多にないにしても、セリョンを一夜で良いから抱かせて欲しいと熱望してくる客は、門前に列をなすほどだった。そんな客たちに辛抱強く応答し、すべて相手を怒らせないように追い払ってきたのは母だった。
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