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第4章 秘密

　初めての出会い以来、十一年間、愛し続けた〝彼女〟が実は男だった。その揺るぎない事実はソンを打ちのめした。愕き以上に心に受けた打撃が大きかった。






　けれども、衝撃が過ぎてみれば、今更ながら思い当たる節は幾つかあった。前回の逢い引きの時、彼はチェスンに菓子と簪を贈った。彼は簪を受け取らず、菓子だけを受け取った。