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逃げた花嫁と王の執着愛~後宮秘帖~
第4章 秘密
 どれだけ泣いたのか。自分でも判らないほど、泣きじゃくった。そして、思ったのだ。人というものは一晩中、泣き明かしたとしても身体から水分は抜け切らないらしい。






 あの方のことを想うだけで、不覚にもまた泣けてくる。夜通し泣き通して、もう一滴の涙も残っていないだろうと思うのに、泣けばまた涙は流れ落ちる。
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