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ディープフォレスト
第3章 命題
「一体どうしてこどもが出来るの?」
自分のお腹に
手をあてて、
まるで
想像がつかない
エバーは
首を傾げっぱなしだ。
長いこと
樹木が母体となって来た。
その末裔から
知識が失われているのは
当然なのだろう。
アキトは
エバーの髪飾りから
花を一輪抜いた。
「花にはな、雌しべと雄しべがあって、雄しべの花粉を雌しべに渡してるんだ。わかるか?」
花を動物に置き換え
丁寧に説明をすると
エバーは集中してよく聞き
おおよその理解をした。
だが体内で
子が育つ過程については
不思議な気持ちのまま
気の抜けた返事で
やり過ごす。
「まぁこればっかりはな。実際に体験するまで理解は難しいよな」
「アキトはすごい!神様みたい。何でも知ってる」
(むしろ、樹から生まれたお前たちがすごいよ)
そう浮かんだ言葉は
喉で止まる。
目の前のエバーは
同じ人間のように見えるが
それははたして
本当だろうか?
小さな疑問は
一瞬で
何倍にも膨らむ。
「どうしたの?アキト」
「…………いや、」

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