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愛おしいキミに極甘な林檎を
第58章 初恋の人

「それは“友達”ってことじゃないかな。友達って言ってるし」
「いや、認めろって」
「違うって言ってるじゃん。この前、少し記憶が蘇ったから分かるの」
足音が廊下の方から聞こえてきて、作業が止まったままのノートパソコンを操作するために椅子を引いてマウスの上に手を置く。
気持ちを切り替えて仕事を再開しようとすると、勢いよく潮崎さんに手首を掴まれて無線のマウスが床へと落ちる。
「認めないと襲う」
「襲うって?……っというか触らないでってさっき言ったじゃん」
一体、何の冗談……?
眉を下げて抵抗してみると、今度はぎゅっと私の手首を掴んだままで放してもらえなかった。
「大人なら説明しなくてもやることくらい分かるだろ」
「ここは会社で今は仕事中。ちゃんとしないとまた課長に怒られるの分かってる?」

