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愛おしいキミに極甘な林檎を
第58章 初恋の人

「手作りなら去年はもらったな」
子供っぽいところに呆れて潮崎さんに何も言う気になれなかったから、課長にぼかしてもらえて助かった。
潮崎さんは昔からこうだったんだろうか。
不満を正直に言えるほど親しい仲だったとしたら、子供の頃にチョコを渡していたのは間違いではなさそうに思えた。
私が転校しなければ付き合う未来もあったのかな……。
仕事をしていて二人きりになった時にそんなことを思いながら潮崎さんを見てみる。
「なっ、なんだよ。まさかスーツにほこりついてる!?ゴミつけてると課長に怒られるからなぁー」
「ついてないよ。潮崎さんは昔から性格がそうだったのかなーって思って」
「自分じゃ分からないけど、変わった気はしてないなぁ。……もしかして、おれの性格を好きだとか?」

