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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第10章 愛縁
「いやだ! 殿下、止めて。僕が余計なことを言ったのなら謝るから、許して」



 執務室の扉を開けて逃れようとした賢を王が背後から抱きしめる。

「これから俺の寝所に行こう」


「そこで何をするの?」


 軽々と抱き上げられ、賢は怯え切った瞳で王を見上げた。


「今みたいなことだ。そなたもきっと気に入る」
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