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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第26章 喪失、そして愛、ふたたび
「よもや夏陽の人間ではあるまいな」



 詰問口調にもスエンは持ち前の屈託なさで応じた。





「まさか、夏陽といえば、つい先頃、高麗に攻め滅ぼされたばかりの国でしょう? 私は夏陽人ではありません。西域の国には、あたしたちのような金髪碧眼は珍しくはありませんよ、お役人さま。そうそう、あたしが作った鹿の燻製肉ですが、良かったら、お勤めの合間にでも召し上がって下さいな」
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